金地院見学の後、植物観察をしながら歩いていると、やはり色々発見があります。
東山には遠目にも目立つモミジのような鮮やかな木が。
タマミズキです。この場所以外にもあちらこちらに見えます。
東山にこんなに沢山生えているのを初めて知りました。
大きな公園の遠景として群植したら、美しい冬景色が生み出せそうです。
一昨年、サザビーズのオークションにかけられ、アメリカ人の手に渡ったという噂の植治の庭、何有荘 (かいうそう) には幹を美しく磨いたアカマツが。
幹が磨かれたアカマツはこの南禅寺界隈ではよく目にするのですが、注目したのは奥のアカマツ。
中に入って確認したわけではないので正確にはわかりませんが、奥のアカマツは山に生えているように見えます。
庭園内のマツと一体化させて、山までも庭の一部として取り入れる趣向でしょうか。
日本庭園には良く知られた 「借景」 という技法がありますが、更に上をいく技法です。
庭園の外側に何かを設置して、外側までも庭に取り込む方法としては、清水寺・成就院の灯籠や、鹿児島の仙巌園の岩山に刻まれた文字など、いくつかは見学したことがありますが、植物を使ったのは初めてみました。
庭と周辺のランドスケープとの関わり方に関心がある植物事務所COCA-Zには興味津々。
磨かれた幹というのでは、マツではなくスギの木も発見。
こちらも初めて見ます。
以前、仕入先の近くでイヌマキの幹が綺麗に磨かれているのを発見したことがありますが、案外、色々な植物に応用できるのかもしれません。
(イヌマキをこのように磨くのも、この場所以外には見たことがありませんけれど。。。)
(追記: その後、2013年2月、奈良の飛鳥で幹を磨いたイヌマキを扱っている業者を発見しました。)
色々植物を見たあとは、いきなり思い立ってこんな場所に。
こんな素敵なアプローチを探検気分で抜けて行くと・・・
山頂でたどり着くのは、
カフェ 「茂庵」 さん です。
5~6年前、友人からこの店のうわさを聞き、未だ訪れることが出来なかった場所。
4年ほど前に友人から頼まれた花 を届けに行く途中、入口を発見したものの、そのままになっていました。
われながら唐突によく思い出したものです。笑
あまりにアプローチのランドスケープが良かったので、店主に色々インタビューしました。
以前はこの山(吉田山)全体にいくつかの茶室があったそうで、その時に食堂として使われていた建物を再利用して創ったのが、このカフェとのこと。
今は無くなってしまった茶室群の庭にあった素材を再利用して店周りの庭を作っているそうで、素朴でさりげない庭はとてもいい感じでした。
この日は、この後も異分野の方の話を聞いたり、本当に久しぶりに気持ちがすっきりしました。
今週は中学時代の同級生でもあるクライアントから、案のダメだし等いただいているので(苦笑)、このリフレッシュを元に仕事を頑張りたいと思います!