以前、お庭を手掛けさせていただいた御施主様から、嬉しいメールと写真をお送り頂きました。
ムスカリとベロニカの花が、まるで青い海のよう。
青い花がお好きな御主人と、白い花がお好きな奥様のご夫婦のお庭です。
こちらの御夫婦から最初に御相談いただいたのは6年前。
当初は同じ場所がこんな様子でした。
(2つの写真の奥に見える鋳鉄の柵は同じもの。)
このマンションの庭の半分には、地下駐車場があり、土の厚みはわずか数センチ。
雨どいの排水管さえ埋めることができず、地上に剥き出しの状態。
土壌厚が薄いため晴れるとカラカラに乾き、土埃が舞って窓を開けることも出来ないとのことでした。
そこで植物事務所COCA-Zが御提案したのは庭の半分に盛土をして配管を隠すと共に植栽すること。そしてもう半分は砂利敷きにして土埃を無くすという案です。
既存のフェンスには蔓草を絡めて、目障りな地下駐車場の排気筒を隠します。
お二人は植物をあまり育てた経験が無いとのことで、出来るだけ手間がかからないものを御希望だったため、地被には青みがかった葉が冬場に紫色に変化するジュニペルス ‘ウィルトニー’ (Juniperus horizontalis 'Wiltonii' )、蔓草には白い花の咲くテイカカズラを使用することになりました。
施工後の様子。(スケッチにあるアイストップの鉢植えは実施案では省略)
盛土の植栽地には工事期間、季節的に植栽出来なかった紫のムスカリかハナニラの球根を、お施主様御自身で植えるよう御提案させてもらいました。
その後お子様が生まれ、施工から3年後、お子様が庭で遊ぶ時に植栽を踏んでしまうとのことで、植栽が禿げてきてしまったとの御連絡が。
そこで禿げた部分に砂利を敷いて、通路を作ることになりました。
合わせてもう少し花を植えたすことに。
その時、植え足したのが、御主人が好きな青色の花(先述のベロニカ)や、奥様の好きな白い花です。
白いクリスマスローズ
白い花を咲かせるイカリソウ
第一期工事の直後に親族の方が植えられた蔓バラも育ってきています。
こちらの蔓バラは鋳鉄柵に誘引することを御提案しました。
それから2年。お送りいただいたのが冒頭の写真とこちらの写真。
今年の春は気温が低かったので花を長く楽しむことが出来たそう。
植物をあまり育てたことが無かったお二人の生活に、文字通り 「花を添える」 お手伝いが出来て、植物事務所COCA-Zもとても嬉しく思います。笑